ロンドン――英国のアンディ・バーナム首相は、英国と欧州連合(EU)との間における「移動の自由」を復活させる可能性について、事実に基づいた開かれた議論を行うよう求めた。地元メディアが土曜日に報じたところによると、同首相の政権はEUとの関係をより緊密にするための選択肢を検討しているという。
バーナム首相は『サンデー・タイムズ』紙のインタビューに対し、「この問題については、事実に基づいた、極めて客観的な議論を行う必要がある」と語った。
首相は、ブレグジット(英国のEU離脱)以前には「移動の自由」が大きな課題をもたらしていたことを認めたものの、英国のEU離脱以降、人の移動のあり方は変化していると指摘した。
バーナム首相は、人の移動のバランスが変化したことに言及し、過去と現在の移動パターンの違いについて「率直な議論」が必要だと強調した。
また同首相は、ブレグジットに伴い、英国がEUの移民情報共有の枠組みから外れてしまったことにも触れた。これには、亡命申請の管理に用いられるEUの生体情報データベース「Eurodac(ユーロダック)」へのアクセス権喪失などが含まれる。
一方でバーナム首相は、英国がユーロを導入したり、域内の国境検査が原則として撤廃されている「シェンゲン圏」に参加したりすることについては、検討の対象外とした。
同首相は11月20日にブリュッセルで開催される首脳会議でEUの指導者らと会談する予定であり、その場で英国とEUの将来的な関係に向けた選択肢を提示する意向を示している。
現在バーナム氏が率いる労働党の2024年選挙公約では、「移動の自由」の復活、EU単一市場への再加盟、あるいは関税同盟への参加は否定されていた。
バーナム首相はこれまで、こうした公約を尊重すると明言しており、次回の総選挙までは、英国とEUの関係に根本的な変化が生じる可能性は低いとみられる。


